江戸時代関東仏教教団の宗教政策の解明を目指してきた著者が、これまで著してきた浄土宗史上の人物に焦点を当てた論考を集成。観智国師源誉存応を初め、安誉虎角・道誉貞把・感誉存貞・源誉随流・正誉廓山・桑誉了的・智誉幡随意など、多彩な人物像を史料に基づいて究明する。書き下ろし新稿も含めて近世初期関東浄土宗教団史研究の集大成。

　〔目次〕
はじめに
第一部　増上寺観智国師源誉存応の法系
第一章＝増上寺中興観智国師源誉存応／第二章＝伝通院中興開山正誉廓山−観智国師源誉存応門下の第一人者−／第三章＝観智国師源誉存応の最愛の弟子桑誉了的／第四章＝大光院開山然誉呑龍／第五章＝江戸崎大念寺開山源誉慶巌／第六章＝神田新知恩寺開山智誉幡随意／第七章＝飯沼弘経寺中興照誉了学
第二部　生実大巌寺二世安誉虎角雲潮の法系
第一章＝大巌寺二世安誉虎角雲潮−徳川家康関東入国後最初に交流した浄土宗僧侶−／第二章＝知恩院中興満誉尊照／第三章＝学僧雄誉霊巌／第四章＝知られざる学僧源誉随流
第三部　知恩院山役者良正院宗把
　山役者良正院宗把の斡旋行為について−江戸時代初期の知恩院の実力者−
索　引(人名／寺社名／地名／史料･文献／事項)




※『中外日報』（２０２１年３月２６日）・『佛教タイムス』（２０２１年４月１日）で紹介されました。